【歯科医師向け】退職の方法完全版|トラブルなく円満退職

退職手順まとめ

 医院転職の経験5回、歯科医師の”まい”です。

退職はあなたにとって新しい生活への第一歩です。

しかしそんな晴れやかなイベントに医院とのトラブルは意外と多いんです。

周りにも退職をきっかけに嫌がらせがはじまったり、そもそも退職したいのにこわくて言い出せずにダラダラ働き続けてしまう人も多くいます。

わたし自身も退職でつらい経験をしたことがあることから、その経験を活かしてトラブルなく円満に退職するための大切なポイントを知ってもらいたいです。

【この記事がおすすめな人】

  • 退職の手順がわからない
  • トラブルなく辞めたい
  • 何から始めたらいいかわからない

 ほとんどの場合は退職のやり方がよくわからないことによる準備不足で医院とトラブルになる原因になります。

それなのに、退職の仕方って職場で聞くのは気まずくて聞けないですよね?

必要な準備ややることがわかっていれば辞めるのも怖くありません。

そんな意外と知らない退職方法を今回わかりやすく紹介していきます。

目次

退職の流れ

 退職の流れは、大きく分けて“退職の意思表示→退職願(届)の提出→有休消化・相談→挨拶回り・引き継ぎ→手続き・片付け→退職”の6ステップの流れになります。

 項目に分けると多く感じますが一番大切なのは最初の”退職の意思表示”

退職が伝えられれば、医院として必要な作業がほとんどなのでサポートもありそれほど難しいことはありません。

逆に退職の意思を伝えるのをなかなかできないでいるとその後の必要なことができずにトラブルにつながる原因になります。

それぞれの項目をさらに詳しく説明していきます。

①退職の意思表示

 院長やスタッフに退職することをはっきり伝えましょう。

1番良いタイミングは”退職予定日の3ヶ月前”が理想的です。

はっきりというのは曖昧な言い方ではなく具体的に退職のタイミングを伝えることが大切になります。

【退職を伝えるときのポイント】

  • 院長に先に直接伝える
  • ”いつ”退職希望か伝える
  • 感謝の気持ちを伝える

院長に先に直接伝える

 意外とやりがちなのが仲のいい勤務医やスタッフに先に伝えてしまい、噂話として院長の耳に入ってしまうケース。

礼儀として本人の口から伝えること、院長という立場上優先的に伝えることが大切になります。

ほとんど同じ医院で顔を合わす機会がない限りは、できるだけメールなどで伝えるのも避けたいところです。

いつ退職希望か伝える

 医院として退職を伝えられた場合はその後の求人や予約の心配もしなければなりません。

そのためなるべく早めに伝えるようにして、具体的に「何月末までに退職」なども伝えるようにしましょう。

目安として3ヶ月前に退職を伝えた方が予約の調整や求人の準備、引き継ぎの期間を十分に設けることもできるようになります。

また、この後にも記載してますが退職意思を伝えたタイミングで有給の日程などの話になることもありるため有給の希望日や最終来院日もある程度決めておくと◎

感謝の気持ちを伝える

 どんなに短い期間だとしても採用してもらって面倒みてもらったことへの感謝を伝えましょう。

難しく考えずに「今まで大変お世話になり、ありがとうございました」くらいでOK

自分から先に感謝することで、相手からも責める気持ちが軽減して円満に退職を迎えやすくなります。

注意点

 この時に退職理由を聞かれることが多いため、医院を悪く言わないように前向きな理由を伝えましょう。

退職する時点で何かしら医院に不満があることが多いと思いますが、このタイミングで素直な不満を伝えてしまうと退職までの期間が気まずく地獄を見ることになります。

素直に話してもメリットはほとんどないため表向き用に前向きな理由を伝えましょう

ただし、給料面など交渉の余地があることが理由の場合は退職意思を考える前に一度交渉してみると意外に条件アップの可能性もあります。

②退職願(届)の提出

医院によっては退職願や退職届の提出が必須ではない場合も多いですが、退職の意思表示をした証拠にもなるため後から「聞いていない」などのトラブルがないように渡しておくのも◎

法律上も必ずしも必要な書類ではありません。

ちなみに退職願と退職届の違いは以下の通りです。

◇退職願:退職したいという意思を表示するための書類(撤回可能)

→退職したいけどいいですか?と医院側に同意を求めるイメージ

◇退職届:退職を通告するための書類(撤回不可)

→退職します!と宣言するイメージ

③有休消化・相談

基本的に勤めてから6ヶ月以上の場合は有給休暇があります。

自分が退職までに何日間の有給が残っているのか確認して、どの日を有給扱いで休むのか早めに相談しておきましょう。

有給の日数や使い方次第(連日でとるか、飛び飛びでとるか)で退職予定日から数日〜1ヶ月近く前が最終通勤日になることもあります。

【医院として把握したいこと】

  • 診療予約は入れていいのか
  • いつまでに引き継ぎが必要なのか
  • 事務的に必要な手続きをいつまでに終わらせる必要があるか

など本人だけでなくスタッフや院長も把握して起きたいことなので勝手に決めずに相談しておきましょう。

④挨拶回り・引き継ぎ

院長に伝えたらなるべく早くみんなに退職のことを伝えましょう。

特に他の勤務医には引き継ぎ、受付(事務)には予約の調整や必要書類の準備などで迷惑をかけることになるため気配りを忘れずにしましょう。

狭い院内では噂話のスピードが速いため、特にお世話になった人には噂話が広まる前に早めに伝えると喜ばれます。

担当医制の場合は退職日までに患者の引き継ぎの計画を考えて、少しずつ他の歯科医師にお願いしましょう。

⑤手続き・片付け

手続き関係は医院側が用意するので言われたものを記入・提出で基本問題ありません。

ただし、退職後に郵送される重要書類などもあるため住所変更がある場合は事務担当の人に必ず伝えましょう。

また、片付けは自発的に、かつ計画的に行うことが大切です。

退職直前に後回ししていたら最終日の荷物が多すぎて、退職後に荷物を取りにいけなくなることもありえます。(色紙や花束を渡される医院の場合は特に最終日は荷物が多いです)

また確認せずにあとからトラブルになることもあるため下記のことも注意しましょう。

【意外とトラブルになりやすいこと】

  • 医院の備品を持ち帰ってしまう
  • 新しい先生がくるのに片付けが終わっていない
  • ロッカーの鍵を紛失してた
▲あわせて読みたい記事

⑥退職

退職の際はお菓子などを持っていくと喜ばれますが、あまり気にせずになしでも問題ありません。

またスタッフや勤務医の先生は今後、他の医院で再会する可能性も十分あり得ます。

時間があれば退職のあいさつができると最後まで悪い印象を持たれずお互い気持ちよく最終日が迎えられます。

できれば他の人のシフトを把握しておくと挨拶漏れも防ぐことができます。

例外:パワハラ・セクハラが原因の場合

 上記までに記載した内容はあくまで、”円満退職したい医院”への退職方法です。

しかし、パワハラ・セクハラを行ったり精神的に限界が来ている医院に対して3ヶ月前から悠長に退職準備をする必要はありません。

何よりも自分の身の安全の確保が優先です。すぐに辞めましょう

最低限知っておきたい退職のルール

◇有給を取らせないはパワハラ

 有給休暇を拒否することはパワハラに値します。

遠慮せずに有給が残っているのであれば積極的に使いましょう。

また、医院自体が休みの日を有給扱いで消化させることも違反行為なためできません。

有給中の給料がきちんと支払われているかも必ず確認してください。

◇退職を伝えるのは2週間前で十分

 退職を伝えるのは法律上2週間前でOK。

院内の規則があったとしても“法律の方が上”の立場なので気にしなくて大丈夫です。

円満退職では3ヶ月をすすめましたが、明らかに医院に問題がある場合は話が別です。

引き継ぎ?必要書類?忘れてください。医院の心配はあなたの仕事ではありません。

退職することと残りの日数は休みにすることを伝えて、そのまま必要な荷物を持ってお別れしましょう。

◇自力が難しいなら退職代行も活用してOK

 退職を伝えたくても怖くて言えない場合は無理をせずに”退職代行”を使ってみてください。

精神的に落ち込んでくると正常な判断ができなくなり、退職すること自体も難しくなってしまいます。

「辞めたい」と考える余裕があるうちにすぐお願いしましょう。

考える前にすぐ行動!

まとめ

 基本の退職手順は、退職の意思表示→退職願(届)の提出→有休消化・相談→挨拶回り・引き継ぎ→手続き・片付け→退職の6ステップです。

退職意表示:3ヶ月ほど余裕をもって院長や上の立場の人から優先的に伝える。退職日、退職理由、感謝の気持ちは準備しておく。

退職願(届)の提出:必須ではないため必要に応じて提出。退職願は医院へ退職でいいか伺う内容、退職届は退職宣言のイメージ。

有休消化・相談:最終の出勤日にも関わるので早めに相談して決めておく。

挨拶回り・引き継ぎ:他の勤務医やスタッフさんに自分から声をかける。有給も使うことを考えて無理のないように計画的な引き継ぎをする。

手続き・片付け:事務的な必要書類など確認。片付けは最終日にまとめてではなく、少しずつ持ち帰る。

退職:他の医院で出会う可能性もあるため最後まで敬意を忘れずに接する。

ただし、医院側が明らかに問題がある場合は上記の流れは気にせずに1日でも早く退職することが大切。

一人で抱え込まずにまわりの人やサービスの活用も◎

いまは退職代行も一般的になっているため選択肢の1つとして気楽に利用しましょう。




コメント

タイトルとURLをコピーしました